本展では、江戸時代約250年間久留米藩を治めた大名有馬家の格式や、歴代藩主の足跡、久留米城下町の人々の暮らしぶりを紹介します。前期展では、書状や書画、有馬家に伝わる刀剣や陣具、発掘調査の出土品など、近世の久留米を物語る多様な歴史資料を公開します。
前期展は、令和7年4月26日から7月14日、7月16日から9月29日の2期に分け展示の一部を入れ替えます。後期展は令和8年1月24日から4月6日までです。
久留米青木派の刀工青木清秀作の短刀です。清秀は山本郡草野町(現久留米市草野町)の出身で、京都で修行して名を上げ、久留米に戻ってからは新々刀の名工として藩主に重用されました。本作は、内反りの直刃(すぐは)調で、刃の中央あたりに匂足(においあし、焼き入れによって現れる模様の一種)がでています。
久留米藩10代藩主有馬頼永の肖像画です。画面右下には、永悳の署名と、号である「晴雪/齋」の朱文方印があります。若い姿で描かれているのは、頼永が数え25歳で亡くなったためです。束帯の平緒と太刀の柄(つか)や鞘(さや)には、五七桐(ごしちきり)紋と有馬家の家紋である三つ巴紋・龍胆車(りんどうぐるま)紋が緻密に描写されています。
指揮具の一種で、武将が戦場で味方の武士に指示を出す際に用いられ、武将の地位を示す物でもありました。また、扇いで涼を取ったり、閉じて物を指し示したりすることにも使われました。この軍扇は、表面には金地に朱で太陽を、裏面には銀で月を描いています。黒漆塗りの骨には、三つ巴紋と龍胆車紋が入っています。
硯や水差し、硯屏(けんびょう)などが、武家屋敷跡だけでなく、町屋からも数多く出土しています。山口県下関市や宇部市周辺で現在も作られている「赤間硯」という当時のブランド硯も出土しています。
開催期間 | 令和7年度有馬記念館平常展「大名有馬家と久留米城下町」 ・会 期 令和7年4月26日(土)~9月29日(月) 前期:令和6年4月20日(土)~9月30日(月) 後期:令和8年1月24日(土)~4月6日(月) ・休館日 毎週火曜日(祝祭日と重なる場合は翌平日) |
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開館時間 | 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
入館料 | 一般 210円(150円)、高校生以下は無料です ※( )内は15名以上の団体料金です。ただし、無料で入館されるお客様は 団体の人数には含まれませんので、ご注意ください。 ※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳の交付を受けてい る方とその介護者1名は無料で入館できます(受付で手帳をご提示くださ い)。 |
その他 | ・上下階への移動は、車椅子対応のエレベーターがあります。 ・1階の多目的トイレは、車椅子でもご利用できます。 |