平成24年度の常設展は、大名有馬家コレクションとして、大名道具にスポットをあてた展示を予定しております。
その第一回目となる今回は、副題を「甲冑・武具(よろいかぶと・ぶぐ)」と称して、これまでも展示してきた甲冑に加えて、刀剣類を揃えて展示します。鎌倉時代から江戸時代までの長きにわたって伝えられてきた、貴重な武具の輝きを堪能してください。
また、五月の端午の節句にちなんで、江戸時代の男の子の健康祈願や立身出世、遊びにまつわる資料も展示します。あわせてご鑑賞ください。
十代藩主有馬頼永(ありま・よりとお)所用の甲冑です。
胴は鉄を錆びさせ、正面と背面に鉄砲の試し撃ちの跡があり、有力大名の藩主の甲冑にふさわしい丁寧な作りです。兜の正面に大型の魅(しがみ。獅子が食いしばったような顔)の前立(まえだて)をつけていますが、これだけ大きな魅は珍しく、角も差込式で大きいことから、2代藩主有馬忠頼の甲冑である大熊の具足にあやかって製作されたものとおもわれます。
采配(さいはい)は、指揮具の一種で木や竹の串に紙の采(さい)を取り付けて用います。采は金箔押しで、その柔らかな質感が見て取れます。
本作は、表に梵字(聖観音か)とその下方に二筋の樋(溝)があり、裏に梵字(軍荼利明王か)とその下方に「水」と彫っています。梵字は南北朝以来多く見られるもので、時代が下るにつれ美術的な意味合いで彫られるようになります。
古い白鞘に墨書「清修」(きよなが)とあり、久留米の青木派刀工、青木清修の作である可能性が考えられます。
表銘「避雷劔」
土人形などのモチーフには色々な意味があります。
土笛は虫封じや食べ物が喉に詰まらないように、猿は「難がサル」という語呂合わせ、犬は子供の守り神、河童は水難除けなど様々です。また、魔よけや健康祈願として「土鈴」(どれい。粘土を焼いて作られた鈴)や「寒水ガラガラ」(しょうずがらがら。現在の佐賀県みやき町にあった寒水村の土鈴が祖型)なども多く見受けられます。子の健やかな成長を願う親の気持ちは今も昔も変わりません。
開催期間 | •2012年4月28日(土曜日) ~ 2012年7月2日(月曜日) •休館日は毎週火曜日。火曜日が祝日の場合、その翌日が休館となります。 •また、常設展終了後の2012年7月2日(火曜日)から7月20日(金曜日)まで、作業のため休館いたします。ご了承ください。 |
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開館時間 | •10:00 ~ 17:00(入館はなるべく16:30までにお願いします) |
入館料 | •一般…200円(150円) •小・中学生…100円(50円) •小学生未満…無料 •( )内の50円引きの料金は、20名以上の団体料金です。なお、小学生未満の児童や、土曜日の高校生以下の方など、無料で入場されるお客様は団体の人数には含まれませんので、ご注意ください。 •毎週土曜日は、高校生以下の方は無料となっております。生徒手帳等、身分を証明できるものを提示してください。 •障害者とその介助者1名は無料となります。ご来館の際は障害者手帳等を提示してください。 |