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展示案内

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[特別展]京都相国寺宝物展 ―若冲の彩・禅宗文化の精華・茶陶の美―

2011年10月29日~2011年11月23日

有馬記念館では、九州新幹線全線開業記念、ならびにリニューアルオープン1周年記念特別展として、平成23年10月29日(土曜日)から11月23日(水曜日・勤労感謝の日)まで、「京都相国寺宝物展」を開催します。

相国寺(しょうこくじ。正式名称・萬年山相国承天禅寺 まんねんざんしょうこくじょうてんぜんじ)は、14世紀後半に夢窓疎石(むそう そせき)を開山とし、室町幕府3代将軍足利義満によって創建された禅宗寺院です。

京都五山の第二位に列する相国寺は、鹿苑寺(金閣寺)、慈照寺(銀閣寺)をはじめ全国に100寺あまりある臨済宗相国寺派の大本山で、中近世の墨蹟・絵画・茶道具を中心に、多数の貴重な文化財を守り伝えています。

このたび、久留米藩主・有馬家の子孫であり、臨済宗相国寺派管長である有馬賴底氏のご協力により、大本山相国寺、鹿苑寺(金閣寺)、慈照寺(銀閣寺)、大光明寺に伝わる名宝のうち、著名な禅僧の書画、伊藤若冲の絵画、中国・朝鮮・日本の陶磁器など、約40点を久留米で初公開します。
禅宗文化の美の世界を、ぜひご堪能ください。

展示内容(一部)

若冲の彩

伊藤若冲筆 中鶏 左右梅図 (いとうじゃくちゅうひつ なかとり さゆううめず) - 江戸時代 - 鹿苑寺(金閣寺)蔵 (画像提供:鹿苑寺(金閣寺))

伊藤若冲筆 中鶏 左右梅図 (いとうじゃくちゅうひつ なかとり さゆううめず) - 江戸時代 - 鹿苑寺(金閣寺)蔵 (画像提供:鹿苑寺(金閣寺))

左右には雪中に花開く白梅を、中幅には雪の積もったかやぶきの家の軒先に止まり、こちらを見すえる雄鶏を、若冲独自の華麗で透明感のある色彩で描いています。
鶏の尾羽が立ち上がり風になびく様子は、静まりかえった情景に躍動感を与えています。落款から、天明九年(1789)の制作と推定されますが、この年は若冲のアトリエと相国寺の九割を焼失した天明の大火の翌年にあたり、不安定な鶏の姿に苦境の若冲を重ねてみる説もあります。

落記「斗米翁行年七十五歳画」「藤汝鈞印」(白文方印)
「若冲居士」(朱文円印)

禅宗文化の精華

千利休一行書 孤舟載月 (せんのりきゅういちぎょうしょ こしゅうさいげつ) - 桃山時代 - 鹿苑寺(金閣寺)蔵 (画像提供:鹿苑寺(金閣寺))

千利休一行書 孤舟載月 (せんのりきゅういちぎょうしょ こしゅうさいげつ) - 桃山時代 - 鹿苑寺(金閣寺)蔵 (画像提供:鹿苑寺(金閣寺))

 千利休は、禅の教えを茶に取り入れ「侘び茶」を大成します。本作は、現存する唯一の利休の一行書です。一般的に一行書は禅僧特有のものであり、禅宗に深く帰依した利休ならではの作です。

 書かれているのは、古くから漢詩や画題となってきた、中国湖南省の洞庭湖に一人、舟を浮かべ、月に対する情景を詠んだ句「孤舟載月洞庭湖」の一節です。利休の名である『宗易』の署名と亀判花押が書かれています。

茶陶の美

砧青磁篠木茶碗 (きぬたせいじしのぎちゃわん) - 南宋時代 - 大光明寺蔵 (画像提供:大光明寺)

砧青磁篠木茶碗 (きぬたせいじしのぎちゃわん) - 南宋時代 - 大光明寺蔵 (画像提供:大光明寺)

 日本に請来された宋時代の青磁のなかでも、本作の釉薬の美しい発色は、青磁の理想とされる雨過晴天色を思わせ、口端の金の覆輪が青色を引き立てています。ゆるやかな胴には20本の蓮弁のしのぎ文が刻まれ、やや大きめの高台をもちます。

 中国浙江省処州龍泉県に散在する最大の青磁産地である、龍泉窯の作品です。

唐物平手肩衝茶入 (からものひらてかたつきちゃいれ) - 南宋時代 - 鹿苑寺(金閣寺)蔵 (画像提供:鹿苑寺(金閣寺))

唐物平手肩衝茶入 (からものひらてかたつきちゃいれ) - 南宋時代 - 鹿苑寺(金閣寺)蔵 (画像提供:鹿苑寺(金閣寺))

 「平手」の名称は、織田信長の乱行を自らの死をもっていさめた忠臣、平手政秀が所持していたことから付いたとされます。
その後、南禅寺金地院の以心崇伝から中山主馬、さらに小掘遠州に渡り、久留米藩初代藩主有馬豊氏に伝わり、明治には伯爵有馬家で愛蔵されました。
 本作は、胴中央に深い腰帯が一周し、肩から畳付まで4筋のへら跡をつける阿古陀形(ウリ科の阿古陀瓜の形に似る)です。
 濃厚な飴色に黄釉がなだれ景色をなします。また、大名物(利休以前に選定された名物中の最も古く最も貴い茶器)で堂々とした作風です。なお、若狭盆が付属します。

ミュージアムグッズのご案内

 京都相国寺宝物展開催中は、普段有馬記念館で扱っているグッズに加えて、相国寺承天閣美術館のミュージアムグッズも一部取り扱います。
 来年(2012年)のカレンダーをはじめ、タペストリーや手ぬぐい、また有馬賴底氏の著作『禅僧が往く』『自在力』の販売も行います。
 数が限られておりますので、お買い求めの際はお早めにどうぞ。

基本情報

開催期間 •2011年10月29日(土) ~ 2011年11月23日(水・祝日)
•休館日は毎週火曜日。ただし、11月22日は開館します。
•また、特別展終了後の2011年11月24日から12月2日までは、作業のため休館させていただきます。ご了承ください。
開館時間 •10:00 ~ 17:00(入館はなるべく16:30までにお願いします)
入館料 •一般(高校生以上)…500円(400円)
•前売券(高校生以上のみ)…400円
•小・中学生…100円(50円)
•小学生未満…無料
•招待券・プレミアムカード…有効です。無料でお入りいただけます
•( )内の50円引きの料金は、20名以上の団体料金です。なお、小学生未満の児童や、土曜日の高校生以下の方など、無料で入場されるお客様は団体の人数には含まれませんので、ご注意ください。
•毎週土曜日は、高校生以下の方は無料となっております。生徒手帳等、身分を証明できるものを提示してください。
•障害者とその介助者1名は無料となります。ご来館の際は障害者手帳等を提示してください。

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