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展示案内

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[九州新幹線全線開通記念特別展]有馬家の甲冑(よろいかぶと) 大熊・小熊

2011年02月26日~2011年05月09日

~有馬家ならではの甲冑――「武」の形・技・美~
 江戸時代、大名家の甲冑において、御家流というべき形の継承がありました。それは、藩主が代々先例にならい同じ形の甲冑を制作するというものです。例えば、仙台藩では伊達政宗、福岡藩では黒田長政の甲冑が模作されます。久留米藩有馬家でも、伝藩主所用の「大熊」「小熊」と称する甲冑に、このような形の継承をみることができます。 

 当館リニューアル後第1回企画展となる【九州新幹線全線開通記念特別展】有馬家の甲冑(よろいかぶと) 大熊・小熊では、初公開となる伝2代藩主忠頼所用「大熊」、伝4代藩主頼元所用「小熊」をはじめ、10代藩主頼永、11代藩主頼咸、家老稲次家の甲冑も併せて公開し、有馬家ならではの「武」の形・技・美をたどります。

展示内容(一部)

有馬家の甲冑・その変遷

左から、伝二代藩主忠頼所用「大熊」、伝四代藩主頼元所用「小熊」、十代藩主頼永所用甲冑、十一代藩主頼咸所用甲冑

左から、伝二代藩主忠頼所用「大熊」、伝四代藩主頼元所用「小熊」、十代藩主頼永所用甲冑、十一代藩主頼咸所用甲冑

 全身が熊毛でおおわれ、兜の横から突き出た大角で武骨な「大熊」は、戦場ではその異様さが目立ったことでしょう。
 「小熊」は大熊の写しですが、籠手に銀象嵌を施すなど、大熊に比べて装飾性が加味されており、時代が下ると次第に華美になっていく大名家甲冑の特徴をよく表しています。
 「大熊」以降の兜の特徴は、二百年を経た幕末に至ってなお十代藩主頼永の甲冑に受け継がれています。また、十一代藩主頼咸の甲冑の大名家の格と美を表す工芸的な美しさにもご注目ください。 

甲冑とその主たち

伝二代藩主忠頼所用「大熊」
江戸時代
個人蔵

有馬忠頼(ありま ただより) 
慶長8年(1603) ~ 承応4年3月20日(1655年4月26日)
筑後国久留米藩二代藩主。島原の乱へのいち早い出陣、異国船の長崎入港の際の出兵や海軍を創設するなど、行動の端々から武門の才覚がうかがえます。
初代豊氏に続いて、久留米藩の基礎を築いた人物ですが、一方厳しい性格でもありました。 

伝四代藩主頼元所用「小熊」
江戸時代
個人蔵

有馬頼元(ありま よりもと) 
承応3年8月25日(1654年10月5日) ~ 宝永2年7月18日(1705年9月5日)
筑後国久留米藩四代藩主。治世38年と、久留米藩で二番目に長く藩主を務めました。
頼元の時代に久留米藩は大火、大風、洪水もあり経済状態も悪化、初めて藩札(紙幣)を発行することになりました。
砂糖や豆腐を知ってはいても、一般的な黒砂糖や木綿豆腐を知らなかったという、殿様ならではのエピソードも伝わっています。 

十代藩主頼永所用甲冑
江戸時代
個人蔵

有馬頼永(ありま よりとお) 
文政5年3月23日(1822年5月14日) ~ 弘化3年7月3日(1846年8月24日)
筑後国久留米藩十代藩主。治世わずか3年ほどでしたが、その間倹約に努め大規模な藩政改革に着手しました。仁慈に篤く先見の明もある名君として、尊敬され、明治十年には久留米城跡に建立された篠山神社に藩祖豊氏の霊と共に祀られました。 

十一代藩主頼咸所用甲冑
江戸時代
久留米市蔵

有馬頼咸(ありま よりしげ) 
文政11年7月17日(1828年8月27日) ~ 明治14年5月21日(1881年5月21日)
筑後国久留米藩十一代藩主。兄・頼永の後をついで藩政改革を継承しましたが、幕末、動乱の時代に翻弄され、久留米藩最後の藩主となりました。
時計好きという一面を持ち、御用大工の棟梁宗野末吉の器用さを見込み、横浜へ時計修理技術を修めさせたほどです。 

図録

「有馬家の甲冑 大熊・小熊」図録
【完売しました】

  当企画展で展示している甲冑や、その附属資料に関しての解説を記した図録です。真教寺蔵の陣太鼓や江戸時代の甲冑修復時の文書など、普段目にする機会の少ない資料も収録しております。 

図録概要
 •価格…1冊300円
 •サイズ・ページ数…A4判28ページ
 •送料(ゆうメール)…1冊(210円)、2冊(290円)、3~5冊(340円。1冊分の重量が約170グラム、それに封筒20グラムを加算しての計算です。6冊以上ご注文の場合は、別途お問い合わせください)
 •通信販売を希望される方は、当館まで、住所・氏名を明記の上、必要な部数分の代金に加えて、送料分の代金もしくは切手を、現金書留でお送りください。

正誤表
「有馬家の甲冑 大熊・小熊」図録に誤りがございました。
間違っていた部分を赤、正しく修正した部分を青で表記しております。
また、緑の字の部分は、フォントや旧字体などの関係で文字の表示が図録や正誤表、本サイトなどで異なる場合があるものの、意味としては変わらないものです。 
ここにお詫びして訂正いたします。  

基本情報

開催期間 •2011年2月26日(土) ~ 2011年5月9日(月)
•休館日は毎週火曜日ですが、5月の連休中は3日・4日・5日とも開館いたします。
•なお、企画展開始前の2月22~25日、及び企画展終了後の5月10~13日は休館いたします。ご了承ください。
開館時間 •10:00 ~ 17:00(入館はなるべく16:30までにお願いします)
入館料 •一般…200円(150円)
•小・中学生…100円(50円)
•小学生未満…無料
•( )内の50円引きの料金は、20名以上の団体料金です。なお、小学生未満の児童や、土曜日の高校生以下の方など、無料で入場されるお客様は団体の人数には含まれませんので、ご注意ください。
•毎週土曜日は、高校生以下の方は無料となっております。生徒手帳等、身分を証明できるものを提示してください。
•障害者とその介助者1名は無料となります。ご来館の際は障害者手帳等を提示してください。

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