2021年は、久留米藩初代藩主有馬豊氏(とようじ)が、久留米城に初めて入城して400年となる記念すべき年でした。
そして401年目となる本年は、まず大名有馬家の足跡と歴代藩主、そして、久留米城下町の人々のくらしに焦点をあてた展示会を開催します。
本展では、大名有馬家の格式や徳川将軍家との繋がり、江戸時代に歴代藩主が整備した久留米城下町での人々のくらしぶりなどを、書状や刀剣、婚礼道具といった有馬家ゆかりの資料や、発掘調査で発見された出土品などを通じて紹介します。
なお、平常展は、4月23日~6月13日 、6月15日~8月29日、9月3日~11月7日、11月9日~令和5年1月4日の4期に分け、展示の一部を入れ替えます。
11代藩主頼咸(よりしげ)に輿入れした、徳川将軍家養女の精姫(あきひめ)の婚礼道具です。金箔を梨の肌のように巻き、金銀の蒔絵で唐草を描いて、精姫の実家である有栖川宮(ありすがわのみや)家の菊紋を散らしています。金具には、徳川家の三つ葉葵紋があしらわれており、工芸技術の粋を尽くした豪華なつくりです。
7代藩主有馬頼徸(よりゆき)が8代将軍徳川吉宗に重陽の祝儀として小袖一重を献上し、その返礼として吉宗が頼徸宛てに発給した御内書です。ちりめん状の皺(しわ)加工を施した檀紙(だんし)という高級和紙を用い、「吉宗」の黒印があります。
柳原焼は、芸術を奨励し自らも嗜んだ9代藩主頼徳(よりのり)のお楽しみ窯(御庭焼)です。頼徳自ら制作や陶工への指導行い、国内外の名陶の写しを焼きあげました。本作は、久留米藩の御用窯であった星野焼の写しです。側面に、頼徳の花押である「成」の陰刻銘が入っています。
発掘調査で出土した、ミニチュアのままごと道具です。現代のプラスチック製の大量生産品と違い、陶磁器や土で手作りされており、小さいながらも細部まで再現されています。発掘調査で数多く出土することから、子供の遊びの定番だったことが伺えます。
開催期間 | 令和4年度有馬記念館平常展「大名有馬家と久留米城下町」 ・会 期 令和4年4月23日(土)~令和5年1月4日(水) 前期:令和4年4月23日(土)~8月28日(月) 後期:9月3日(土)~令和5年1月4日(水) ・休館日 毎週火曜日(祝祭日と重なる場合は翌平日) 8月30日~9月2日 12月28日~令和5年1月1日 |
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開館時間 | 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
入館料 | 一般 210円(150円)、高校生以下は無料です ※( )内は15名以上の団体料金です。ただし、無料で入館されるお客様は団体の人数には含まれませんので、ご注意ください。 ※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳の交付を受けている方とその介護者1名は無料で入館できます(受付で手帳をご提示ください)。 |
その他 | ・上下階への移動は、車椅子対応のエレベーターがあります。 ・1階の多目的トイレは、車椅子でもご利用できます。 |